「ソロ登山は自由で魅力的。でも、リスクも高い。」
そんな話をよく耳にする。
実際にどのくらい危険なのか? どうすれば安全に登れるのか?
初心者の私が 『ソロ登山の知恵』 という本を読んで、学んだことをまとめてみた。
ソロ登山のリスクはどれくらい?
まず驚いたのが、ソロ登山の死亡リスクはパーティ登山の2倍 というデータ。
2019年の山岳遭難統計 によると、ソロ登山者の遭難のうち、死亡・行方不明となる割合は 16%。
これが パーティ登山だと8% なので、確かに ソロ登山はリスクが高い ということになる。
これを見て正直驚いた。「こんなに危険なの?かなり怖い!」と思ったけれど、
本書の著者・木本康晴さんは、こうも言っている。
「ソロ登山は、危険と天秤にかけてもなお、実践する価値がある。」
そうなのだ。ひとりで自然と向き合う体験、そこで感じることや気持ちは、何事にも代えがたい。
自分にとってソロキャンプが最高に楽しいのと同じで、登山もソロだからこその魅力がある。
ひとりで自然と向き合ってその息吹を感じることで、自分の内面とも深く向き合える気がする。(だいぶスピっているが本当だ)
だからこそ、準備を万全にして臨むことが大事 だと、心から思った。
『ソロ登山の知恵』で学んだ重要ポイント
1. 自己管理能力が最も大切
「登山は体力勝負」と思っていたけれど、それ以上に大事なのが 自己管理能力。
✔ 今、自分の体力はどれくらい残っているか?
✔ 現在地はどこで、目的地まであと何時間かかるか?
✔ どのペースで歩けば安全か?
こうした 「自分の状態を把握する力」 が、ソロ登山では命を守ることにつながる。
これはキャンプにはない要素なので、初心者としてしっかり意識したいと思った。
2. ルートの「グレード」を意識する
本書では、登山ルートの「グレード」について解説があった。
調べてみると、こういう分類になっている。
- A:整備されていて危険度が低い(初心者向け)
- B:一部、沢や崖を通るルートがある(中級者向け)
- C:鎖場や雪渓があり、ミスをすると危険(上級者向け)
- D・E:岩稜やガレ場が続き、転落リスクが高い(上級者向け)
本の中でも 「最初はグレードAの山から始めるべし」 と強調されていた。
ただ、グレードは 日本の主要な山域(北アルプスなど)にしか設定されていない ので、
今計画している 鎌倉アルプス(低山ハイキングコース) には該当しない。
つまり、今の自分はまだグレードを気にするような山には行かない方がいい。
これは素直に納得。
3. 遭難リスクを下げる3つの対策
遭難しないために、初心者でもできることは何か?
本書では 3つの基本対策 が紹介されていた。
① 無理のないルートを選ぶ
- 「絶対に余裕をもった山を選ぶべし」
- 初心者のうちは 「少し物足りない」くらいがちょうどいい
② 登山技術を学ぶ
- 読図・気象・ファーストエイド・ロープワーク は基本
- 実際に講習会を受けて学ぶのが理想
③ 遭難への備えをする
- 登山計画書を提出(オンラインで提出可能)
- 緊急装備を持つ(エマージェンシーシート、ヘッドランプ、水袋など)
- 撤退のデッドラインを決める(どこで引き返すか事前に決める)
実際に準備に活かしたいこと
登山計画書を提出する
「登山計画書」を警察に提出できることを初めて知った。
鎌倉アルプスの場合は、神奈川県警のサイトからオンライン提出できる ので、忘れずにやっておこう。
🔗 登山計画書提出ページ
装備リストの見直し
本書で紹介されていたソロ登山者向けの装備を、自分の準備と照らし合わせてみた。
- 追加するアイテム
- エマージェンシーシート(ビヴィ)→キャンプシュラフと間違えて購入してしまったものがある
- 水袋(緊急用)→キャンプで使っているものがある
- ミニ保温ポット(寒さ対策)→手持ちの水筒で良さそう
- テーピングテープ(応急処置+着火剤)→テープのネバネバ部分は着火剤になるらしい(初耳!)
天候判断のスキルをつける
山では 天気予報だけに頼るのは危険。
「自分の体感で判断することも大事」と本書で強調されていた。
参考になりそうな気象サイト
- ヤマテン(月額550円):登山専門の天気予報
- 高解像度降水ナウキャスト:リアルタイムの雨雲情報
- Mountain Weather Forecast(英語):6日先までの予報
実際の登山で、天気と体感を比較しながら学んでいきたい。
まとめ:ソロ登山は準備が9割
この本を読んで、「ソロ登山は自由で楽しい!」と思う一方で、
「準備と計画を怠ると本当に危険」 ということがよく分かった。
KindleUnlimitedで0円だったので気軽に読み始められたけど、中身はとても専門的で何度でも読み返したくなる。コスパも良くてありがたい書籍だ。
これからソロ登山をやってみたいという方、一緒に気をつけながらやっていきましょう!