上司に組織論が通じない…現場でできる対策と割り切り方
「もっと効率よく組織を動かせるはず」と思い、改善の提案をしても、結局上司が思いつきで勝手に動いてしまい、現場の混乱は変わらない…。
組織全体の流れを整理しようとしても、担当がコントロールできないまま進むことが当たり前になっている環境では、どんなにロジックを積み上げても、組織論が上司に通じないことがよくあります。
「なぜこんなにも話が通じないのか?」と考え込んでしまうこともあるかもしれませんが、実はこの問題、上司個人の資質だけでなく、組織の文化として根付いてしまっていることが大きいのです。
正直、これに振り回されていると、ストレスが溜まる一方です。
自分自身こういった状況を何度か経験した結果、「上司を変えようとしない」 という考え方を持つことが、最も大切だと痛感しました。
人を変えようとしてもイライラするだけ。これをついつい忘れてしまいがちなのですが、忘れないようにすることが、精神的にも楽になるポイントです。
今回は、組織論が通じない上司への対処法と、割り切り方 を紹介します。
① 組織論が通じない上司の特徴
上司が組織論を理解しない理由には、いくつかのパターンがあります。
- 経験不足 → 組織を動かした経験がないため、そもそも管理の重要性が理解できない。
- 理解力の違い → 言葉としては理解しても、本質的な意味を理解していない。
- 現場を知らない → 現場の課題に関心がなく、自分のやり方を押し通そうとする。
- 権限を手放したくない → すべてを自分で決めたがり、部下に任せない。
- 現状維持バイアス → 「今までこれでやってきたから問題ない」と思い込んでいる。
あなたの上司はどのタイプに当てはまりますか?
② なぜ上司は変わらないのか?
組織論が通じない上司を変えようとする前に、「なぜ上司は変わらないのか?」を考えてみると、ムダなストレスを減らせます。
- 人は自分が必要性を感じない限り変わらない → 上司自身が問題だと認識しなければ、行動を変えることはない。
- 過去の成功体験がある → 「これで今までやってきたから大丈夫」と思っている。
- 責任を負いたくない → 組織の変革には責任が伴うため、リスクを避けたがる。
これらを踏まえると、「上司を変えようとしても、基本的に変わらない」 という前提で考えた方がいいのです。
③ 組織論が通じない上司への対処法
1. 「上司を変えようとしない」と決める
これが最も重要です。
上司を変えようとすると、イライラするだけ。
だからこそ、「変えようとしない」「期待しない」 というスタンスを持つことで、ストレスを減らせます。
忘れそうになったら、何度でも思い出す。
「上司を変えようとしていないか?」と自問し、そうだと気づいたらスッと引く。これだけでも、精神的な負担がかなり軽くなります。
2. できる範囲で、チーム内の仕組みを作る
上司が組織論を理解しなくても、自分のチーム内では実践できることがあります。
- 「チームの中で情報共有を徹底する」 → 上司の勝手な動きをカバーする。
- 「役割分担を決めておく」 → 担当が曖昧にならないように仕組み化する。
- 「プロジェクトの進捗を可視化する」 → 上司が後から口を出しにくくする。
こうした 「上司に期待せず、自分たちでできることをやる」 ことが重要です。
3. 上司を巻き込まずに、結果を出す
上司を変えようとせず、結果だけを出してしまう のも一つの方法です。
- 「こういう風に進めます」と事前に決めてしまう
- 「こうやって進めた結果、うまくいきました」と報告だけする
事後報告なら、上司が介入する余地が減り、動きをコントロールしやすくなります。
4. それでも厳しいなら、次のキャリアを考える
もし、どうにもならない場合は、「ここにいても成長しない」と割り切る のも大事。
- 「この経験を次のキャリアに活かす」と考える
- 「学べるものは学びつつ、次の道を模索する」
「この環境でできることはやった」と思えるなら、転職やフリーランスという選択肢も視野に入れるのは悪くない判断です。
④ まとめ:イライラしないために「上司を変えようとしない」
組織論が通じない上司に振り回されないためには、
- 「上司を変えようとしない」と決める(これが最重要)
- 上司を変えようとしてもイライラするだけ。期待しないと決めることでストレスを減らす。
- チーム内でできる範囲で仕組みを作る
- 上司に頼らず、チーム内で情報共有や役割分担を明確にする。
- 上司を巻き込まずに、結果だけ出す
- 事前に動きを決めて、結果を報告する形で進める。
- どうにもならないなら、次のキャリアを考える
- 今の環境でできることをやりつつ、将来的な選択肢も視野に入れる。
上司を変えようとしても、基本的には変わりません。
その現実を受け入れて、「では自分に何ができるか?」と考えた方が、ストレスを抱えずに前に進めます。
無駄なエネルギーを消耗しないように、できる範囲で、できることをやっていきましょう。